温泉開発
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温泉とは
温泉は、昭和23年に制定された「温泉法」(昭和23年法律第125号/最終改正:平成19年11月30日法律第121号)により、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、温泉源から採取されるときの温度、又は物質を有するものと定義されています。
温度(温泉源から採取されるときの温度) |
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摂氏25度以上 |
含有物質名 | 含有量(1kg中) |
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溶存物質(ガス性のものを除く) | 総量1,000mg以上 |
遊離炭酸 | 250mg以上 |
リチウムイオン | 1mg以上 |
ストロンチウムイオン | 10mg以上 |
バリウムイオン | 5mg以上 |
第一鉄または第二鉄イオン | 10mg以上 |
マンガンイオン | 10mg以上 |
水素イオン | 1mg以上 |
臭素イオン | 5mg以上 |
ヨウ素イオン | 1mg以上 |
含有物質名 | 含有量(1kg中) |
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フツ素イオン | 2mg以上 |
ヒドロヒ酸イオン | 1.3mg以上 |
メタ亜ヒ酸イオン | 1mg以上 |
総イオウ | 1mg以上 |
メタホウ酸 | 5mg以上 |
メタケイ酸 | 50mg以上 |
重炭酸ナトリウム | 340mg以上 |
ラドン | 20(100億分の1キユリー単位)以上 |
ラジウム塩 | 1億分の1mg以上 |
温泉開発
温泉地では無い場所での温泉開発の方法
温泉開発の流れ
実際に温泉を掘削して開発するには、どのような手順が必要なのでしょうか。温泉は、温泉法という法律の下に管理されていることもあり、けっこう時間がかかるのです。単純に掘れば出るということでもなく、次の章で紹介しますが、計画もなく出たら儲かるというわけでもなく、・・・これがなんとも時間がかかるのです。しかし、温泉を掘削するということは、やはり大事業で、日本人にとって一つの夢を実現することでもあるといえましょう。
まずは、打合せです。開発をご希望されている方との打合せを行います。これは、温泉が欲しい場所や、温泉に対してどのような希望があるかを事前に打合せを行うことによって、開発をスームズに進められます。
皆さんは、温泉とはどのようなイメージをお持ちですか?地下からこんこんと湧き出るアツーい湯と思っておられる方がほとんどだと思いますが、実はそんな場所は、日本中探してもほとんどありません。95%以上がポンプによる汲み上げか、ボイラー等による追加加熱が必要です。したがって、各個人や地方色による温泉に対する価値観も十分に考慮しなければなりません。
なお、温泉は県知事の許認可事項になります。よって、開発のスケジュールも検討する必要があります。
この調査を行うことにより、経済的な温泉開発の指標を作成できます。
調査結果に対する報告会を行います。できるかぎり、わかりやすくご希望地の温泉開発の可能性を報告します。 また、ご希望地において温泉開発の可能性が見込めない場合、別の候補地の選定等のお手伝いもいたします。
調査結果に基づき、掘削深度・口径等を決定します。熱くて成分の濃い湯が必要な場合、1000m以上深く掘らなければなりませんが、温泉法による温泉と適合する温度25℃を超えればよいとする考え方をするなら、500m程度で充分です。(もちろん地質状況により温泉帯水層があったらの場合ですが・・・)
この場合、開発コストは半分に抑えられますが、温度はあまり期待できません。しかし、温泉の効能は温度により決定されるのではなく、成分によりますので、温泉としてのクオリティーは充分です。一度、お考えになるのも良いのではないでしょうか?
温泉掘削は、公共の資源を保護するという目的で、各県知事による、許認可事項となっております。この申請には、温泉掘削の計画や、簡単な目的等が必要となります。各県によって異なりますが、たいていの場合、年に2〜3回、自然環境保護審議会という名目で、学識経験者の諮問を経て許可が下ります。
したがって、この審議会の日程に合わせないと、最高、半年も掘削が伸びてしまいます。
深さ500mや、それ以上の掘り棒の先の微妙な動きと地質構造の変化を捕らえる腕は、やはり数年の訓練が必要で、職人技ともいえるものがあります。また、予想外の地層の変化にも素早く対応し、温泉井を仕上げるという掘削技術が要求される作業です。
温泉が湧出し、公共の分析機関である衛生研究所の成分分析で温泉と認定されます。この時点で、温泉取得届を提出することにより泉源としての保護を受けることができます。
利用施設ができた段階で、随時行われます。保健所の立ち会いにより許可が出ます。 この許可により立派に温泉として利用可能です。
利用の開始ですが、客の入りやメンテナンス等を十分に検討して開始する必要があります。温泉井のメンテナンスは、おおよそ2年目に一度点検を行うとよいでしょう。その時点での結果によりメンテナンスの間隔を決定することができます。
おおよそですが、申請時期の関係で、計画をしてから利用開始まで最低1年、ほとんどの場合1年6か月程度かかります。